2005年05月30日

第32話 親水公園で

コロの散歩に近所の親水公園によく行く。

大きな池のある公園だ。
大きな鯉が何匹も群れていて、その鯉に餌をやる人が多い。
家からほんの数分なので、よくパンの耳を持って子どもたちを連れて行く。

冬の間は渡り鳥のカモがたくさんいて、餌をやりに来る人も多かった。カモにパンの耳をちぎって放り投げると争うように飛びついてくるのだ。

「おとうさん、あの鳥はなんていうの?」
子どもにそう聞かれても僕は答えられなかった。

「あれは、カモ…だな」
「じゃあ、あれは?」
「うーん、あれも、カモ…の一種だな…」

恥ずかしかったので家に帰ってからネットや図鑑で調べた。
おかげで、今ではたいがいの種類のカモはわかるようになった。キンクロハジロ、オナガガモ、ハシビロガモ、ヨシガモ、コガモ、マガモ、カルガモ、オシドリ…
名前を覚えることで、その生き物に対する興味もわいてくるものだ。身近にいる渡り鳥たちに対する見方も少し変わった。

暖かくなって渡り鳥はほどんどいなくなってしまったけれど、池の真ん中の小島でカルガモが営巣している。

そんな市民に親しまれているカモ達なのだが、どういうわけか、コロだけは、それを快く思っていない。
カモなんか、自分がレトリーブ(回収)する獲物に過ぎないとでも思っているのか、幼稚園に通っているケイタが、パンの耳をちぎってカモにえさを与え始めると、コロが怒りだす。

パンの耳はコロにとっても大好物なのだ。


「カモにやるくらいならー、オレにくれーッ!」

といわんばかりに毎回毎回吠えていた。
池の中のカモと交互にコロにもパンの耳を食べさせないと、うるさくてしょうがない。
大好きなパンの耳をかすめとる悪い奴らと思っているか、コロは泳いでいるカモ達にも敵意をむき出しにしていた。


カモがいなくなって、今度は鯉にパンの耳をあげるようになった。ここの池の鯉はみんなに餌をもらってまるまると太ったものが多い。水面に落ちるやいなや大きな口がそれを吸い込んでいる。
それがパンの耳を池に投げ捨てているように、コロには見えるのだろう。

「池に捨てるくらいならー、オレにくれーッ!」

尻尾をバンバン振りまわして怒っている。

捨てているわけではなくて、鯉に餌をあげているだけなのに…



posted by ころすけポー at 21:42| Comment(0) | TrackBack(0) | コロとの日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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